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あなたと、どこかへ。 [books]

400ナイス、ありがとうございます。
ほぼお一人ですが、こんな独りよがりのブログにお付き合いくださって、
密かに嬉しく思っております。密かに。

想像力次第で、どこへでも行けて、誰にでもなれる、本。
好物のチョコやチーズがなくなっても生きてはいけるけれども、
本のない世界には耐えられない。もう、中毒。


あなたと、どこかへ。(吉田修一ほか 文春文庫)

あなたと、どこかへ。 (文春文庫)

あなたと、どこかへ。 (文春文庫)

  • 作者: 吉田 修一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/05/09
  • メディア: 文庫


8人の作家の短編集。
初出は日産TEANAスペシャル・サイト。
クルマで出かける場面を用意すること、という制約のもとに書かれたらしい。
やたらど本文の文字が大きく、児童書のようで読みづらいが、
これもネット掲載時の名残なのだろうか。

吉田修一・乙女座の夫、蠍座の妻
マイペースすぎてハラハラさせられる妻と休日は好き勝手に過ごす。
毎週日曜夕方のドライブにも、妻は来たり来なかったり。
ある日、何かいいことがあったらしく、笑顔で乗り込んできた妻。
妊娠だな、と予想した通りの結末。

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いつもハーシーの板チョコ [books]

ランチがだめなら板チョコで。

いつもハーシーの板チョコ(常盤新平 実業之日本社)

いつもハーシーの板チョコ

いつもハーシーの板チョコ

  • 作者: 常盤 新平
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 1991/07
  • メディア: 単行本


13の物語を彩る13のアメリカングッズと帯広告に書いてある。
その言葉に時代を感じる、古めかしい短編集。
初出は平成元年から3年までの週刊小説。
一話あたり、大体20ページで読みやすい。

銀座の裏通りで、叔父の秘書と話をする『父のパーカー』。
翻訳家だった父の遺品のパーカーで話がはずむ。
自分の店の客の若い娘を息子の嫁にと考えている『母のコカ・コーラ』。
亡き夫の思い出の品がコカ・コーラだったという話をして奥手の息子を励ます。
独り者の叔母が、甥とその連れの女性に振る舞う『フライドチキンのつくり方』。
アメリカ仕込みの山盛りフライドチキンを頬張りながら、話に花が咲く。
なかなか手間のかかるチキンと、クリーム・グレーヴィを平らげて本音が出てくる。

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ランチタイムは死神と [books]

さらに食べ物繋がりで。

ランチタイムは死神と(柴田よしき 徳間文庫)

ランチタイムは死神と (徳間文庫)

ランチタイムは死神と (徳間文庫)

  • 作者: 柴田 よしき
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2014/01/08
  • メディア: 文庫


死神はアンク―とカナが振ってある。
フランス・ブルターニュ地方に伝わる死神で、それを見ると
自分か、自分の愛する人が死ぬとされている、と説明がある。
2008年に新潮文庫から「窓際の死神」として刊行されたものの改題。

幕前、おむすびころりん、幕間、舌きりすずめ、幕後という構成。
臨終近い母から小遣いをもらった男の子が、見知らぬおじさんに勧められ、
昔話の本を買って幕前から読んでいる。
このおじさんも死神らしいが、会話が道徳の教科書のようで違和感が大きい。
本編といえる二話との繋がりもなく、舞台演目のような構成にした意味も謎。
単なる物語ではなく、死神はいつも近くにいますよということか。

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どら焼きの丸かじり [books]

和の食べ物つながりで。

どら焼きの丸かじり(東海林さだお 文春文庫)

どら焼きの丸かじり (文春文庫)

どら焼きの丸かじり (文春文庫)

  • 作者: 東海林 さだお
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2013/08/06
  • メディア: 文庫


初出は2008年の週刊朝日。2009年に朝日新聞出版から単行本で刊行。
この文庫は2013年第一刷で、結構新しいんだなと思ったが、
そういえば今年何年だっけと考える。十年ひと昔。
読んでいると、ところどころで古くなった時代を感じる。

全部で35話。大体5ページで1話。
改行が多く挿絵も大きく、あっという間に読み終わる。
丸かじりシリーズはこれが三十作目らしく、以前にもどれかを読んでいるが、
どれだったかは思い出せない。多分、被っていても面白く読むだろう。
食べ物を題材にした軽妙なエッセイで、内容は良くも悪くもすぐ忘れる。
しかしいくつか、お気に入りのエピソードが見つかる。

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ちどり亭にようこそ2 [books]

貸してくれた友の評価はいまいちだったけれども。

ちどり亭にようこそ2(十三湊 メディアワークス文庫)

ちどり亭にようこそ2 ~夏の終わりのおくりもの~ (メディアワークス文庫)

ちどり亭にようこそ2 ~夏の終わりのおくりもの~ (メディアワークス文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2017/05/25
  • メディア: Kindle版



「夏の終わりのおくりもの」と副題があるとおり、夏の話を5つ。
前作が春だったので、少なくともあと2巻、秋と冬が続くことが予想される。
表紙には、土鍋の鮎ごはん、甘酢茗荷、海老塩焼き、生姜焼き、
ゴーヤ天ぷら、春巻き、紫陽花の和菓子、あとひとつ謎の料理が
美味しそうに描かれている(イラスト:イシヤマアズサさん)。

京都の姉小路にある小さな弁当屋の物語。
由緒ある家の娘が店主で、幼馴染の院生が入り浸っているが、
前作でよりを戻した婚約者のためにも弁当を作り始め、幸せそう。
一人称の主人公は、アルバイトで料理素人の学生。
名古屋出身で京都の地理や慣習にも疎い。山歩きのサークルの女子と、
こちらもいい雰囲気になっている。

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麺と日本人 [books]

うどん繋がりで。

麺と日本人(椎名誠・選 日本ペンクラブ・編 角川文庫)

麺と日本人 (角川文庫)

麺と日本人 (角川文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2015/04/25
  • メディア: 文庫


ずらずらと名前が並び、ラーメンの絵が描いてある。
が、目次を見ると、うどん、そばが圧倒的に多い。
椎名さんはじめ、36人の37話。様々な本から抽出されている。

思い出の味や、こだわりの食べ方などについて書かれたものが大半で、
小説になっているものや、ほとんど解説のようなものもある。
落語を書き起こしたようなものまである。
うどんの来歴などは、何度も蘊蓄が語られて、自然と覚えてしまう。
東は蕎麦、西はうどん、の方程式は誰もが認めるところらしい。
藪がいいだの更科が好きだの、だしが旨いだのなんだの、はいはい、と。

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三人屋 [books]

突然寒くなったり暑くなったり。
図書館も涼しかったり蒸していたり。

三人屋(原田ひ香 実業之日本社)

三人屋

三人屋

  • 作者: 原田 ひ香
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2015/06/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


トースト、うどん、白飯がどんと描かれた表紙。
文芸WEBマガジンに連載されたものを改稿し、書下ろしを加えたもの。
新宿から西に十五分の私鉄駅にあるラプンツェル商店街にある元喫茶店。
店主の父亡きあとを、三人姉妹が継いで、常連に三人屋と呼ばれている。
三女はモーニング。次女は讃岐うどん屋。長女は飯の美味しいスナック。

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のろのろ歩け [books]

散歩繋がりでこんなタイトルの本も。


のろのろ歩け(中島京子 文春文庫)

のろのろ歩け (文春文庫)

のろのろ歩け (文春文庫)

  • 作者: 中島 京子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/03/10
  • メディア: 文庫


女性が主人公で旅先を舞台にした3編の物語。相互関係なし。
一話目「天燈幸福」は、台湾。
台北から花蓮へ向かう列車内で出会った男子学生の案内で、
亡き母の知り合いのおじさんに会いに行く。

母親を精神的に支えた台湾のおじさん3人を尋ね、それぞれの話を聞き、
母の浮気相手だったのではという推測は外れる。
強引な男子学生のペースや台湾の空気に徐々に馴染んでいく。
天燈は、願い事を書いて空に飛ばす紙袋のようなランタン。
日本語を話す老人たちと、賑やかな食事会が開かれる。
若い母親がいたころの台湾を思い浮かべる主人公に、おじさんが言う。

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散歩 [books]

移動しながら人といるのが好き。
横顔や背中に向かって話すほうが気楽でいい。
面と向かって座っているときの緊張感がなくていい。
移動時間を楽しめる人とは仲良くなれる。

散歩(小林聡美 幻冬舎文庫)

散歩 (幻冬舎文庫)

散歩 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 小林 聡美
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2015/02/10
  • メディア: 文庫


散歩をしながら話していることを書き起こした対談集。
小林さんが書いたものではないが、話し言葉がそのまま文字になっている。
リアルな会話の雰囲気が伝わってきて、声まで聞こえるよう。
巻末にいくつか写真も載っていて、楽しそう。

7人の相手と、都内のあちこちを歩いている。
五月の猛暑の日、葛飾柴又を森下圭子さんと。
映画「かもめ食堂」で一緒に仕事をしたコーディネーターさんだそう。
フィンランドはじめ、旅話で盛り上がる。

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子規と漱石のプレイボール [books]

野球の何が面白いのかと友人に言われ、うまく切り返せなかった。
面白いんだよ、よくわからんけれども。
ハムさんの不調ぶりには座布団を投げたくなるけれども。

子規と漱石のプレイボール(長尾誠夫 ぴあ株式会社)

子規と漱石のプレイボール

子規と漱石のプレイボール

  • 作者: 長尾 誠夫
  • 出版社/メーカー: ぴあ
  • 発売日: 2014/03/12
  • メディア: 単行本


装画はスタジオジブリの近藤勝也さん。
色鉛筆タッチの、ポスターのような構図。
正面横顔は子規か。左の男は漱石だろうが、紅の豚を思い出してしまった。

八月の暑い日、松山の英語教師として赴任して二年目の金之助(漱石)を、
主人公のおれ(子規、升)は自宅に招く。
 背が低く、カイゼル髭を生やし、苦虫を噛み潰したような顔
 ひょっとこ顔の、神経病みの、田舎教師の金之助
などと評している親友だが、妹の律と母の八重は学士を豪勢に歓待する。

大学を辞め、松山に戻り、新聞に細々と原稿を書きつつ俳句復興を思う子規。
弟子の虚子といつもキャッチボールをしている練兵場に米国海軍野球チームがいる。
つい見栄を張り、売り言葉に買い言葉で、一か月後に試合をすることになった。
しかし、実はチームがない。
嘘をついたとなれば日本の名誉に関わる。
そこで、メンバーを集めてほしいと金之助に頼む。

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