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さようなら、コタツ [books]

まだ、ストーブとさようならできずにいる。

さようなら、コタツ(中島京子 マガジンハウス)

さようなら、コタツ

さようなら、コタツ

  • 作者: 中島 京子
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2005/05/19
  • メディア: 単行本


初出が「ウフ.」の七編と、書き下ろし一編。
部屋をテーマにした短編集。
部屋の数だけ人生があり、裏タイトルは「へやのなか」だと前書きにある。

『ハッピー・アニバーサリー』
同性の恋人と、事業の一周年を祝う夜、片方の父親が勝手に部屋に来ている。
困惑しながら追い出すこともできず、妙に話が盛り上がる恋人と父。
父が寝入ったらしいと思い込み、今後について話す二人。
娘の話を実は聞いていて、動揺したまま父は早朝そっと帰る。

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ぼくとネモ号と彼女たち [books]

ドライブの楽しい季節到来。

ぼくとネモ号と彼女たち(角田光代 河出文庫)

ぼくとネモ号と彼女たち (河出文庫)

ぼくとネモ号と彼女たち (河出文庫)

  • 作者: 角田 光代
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2006/01/06
  • メディア: 文庫


単行本で『カップリング・ノー・チューニング』として刊行されたもの。
十五万で売られていた中古のシビックを友人たちに見せて、
それから一人で好き勝手に走る予定だった主人公の男子。十九歳と思われる。
ネモ号と名付けたシビックに、最後に訪れた元同級生の女子を乗せて、
当てもない旅が始まる。

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ショージ君の「料理大好き!」 [books]

料理好きな人が好き、なのかもしれない。

ショージ君の「料理大好き!」(東海林さだお 文春文庫)

ショージ君の「料理大好き!」 (文春文庫)

ショージ君の「料理大好き!」 (文春文庫)

  • 作者: 東海林 さだお
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2014/12/04
  • メディア: 文庫


雑誌「太陽」に連載されていた料理エッセイで、単行本は平凡社昭和56年。
一次文庫は新潮社昭和59年。そしてこの文春文庫は2014年。
相当の年数が経っているのに、古臭い感じのない不変の面白さに脱帽。

連載当時、23歳の出版社社員と、39歳のカメラマンと、
40代の東海林さんの3人が毎回何かの料理に挑戦する話。
その筋の料理人に習ったり、本を読んだりして作る。
食材にはケチらないが、どこかで妥協して失敗することが多い。
あくまで素人が、あーだこーだ言いながら奮闘する様が、実に楽しい。

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ちどり亭にようこそ3 [books]

1100記事目は、亭つながりで、これ。
発売直後に読ませてもらったが、ずっと温存していた。
いつも美味しそうな小説を見つけて貸してくれる友に感謝。

ちどり亭にようこそ3(十三湊 メディアワークス文庫)

ちどり亭にようこそ3 ~今朝もどこかでサンドイッチを~ (メディアワークス文庫)

ちどり亭にようこそ3 ~今朝もどこかでサンドイッチを~ (メディアワークス文庫)

  • 作者: 十三 湊
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/01/25
  • メディア: 文庫


副題は「今朝もどこかでサンドイッチを」
この手のシリーズものは、巻数が進むほどマンネリ化することが多い。
登場人物の出入が少なく、設定地も変わらず、謎解き要素もほぼない。
ほのぼの人情系はある程度パターンが出来上がると、安定しすぎて飽きる。
それでも惰性で読むようなところがあるが、ちどり亭は違うようだ。

『11.草露白、漆塗りと栗おこわ』
格式ある家の娘、花柚が営む弁当屋でアルバイトとして働くぼくが主人公。
料理の道に進もうかと考え始め、大学の夏休みも料理を習っている。
弁当の具材もいくつか任されるようになったが、常連に味の苦情をいわれ、
急激に弱気になる。恐ろしく素直な性格。
怒られるのが嫌だからやるなんて見込みがないと言われ、改めて料理を見直す。

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四月一日亭ものがたり [books]

明日は五月七日。
難読苗字のひとつ、「つゆり」さんの日。
この本のタイトルは読めた。

四月一日亭ものがたり(加藤元 ポプラ文庫)

([か]10-1)四月一日亭ものがたり (ポプラ文庫)

([か]10-1)四月一日亭ものがたり (ポプラ文庫)

  • 作者: 加藤 元
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2014/08/05
  • メディア: 文庫


四月一日を「わたぬき」と読む。これは割と有名な難読苗字のはず。
「大正時代末期、日本が自由で穏やかだった時代。」
と、裏表紙の説明を書いた人は、この本を読んでいないのかもしれない。
明治の動乱を抜け、昭和のきな臭さが充満するまでの微妙な時代。
銀座の裏通りにある西洋料理店に集う人々の話。

第一話 チキンカットレット
陸軍中隊に入営した一年兵が、「戦友」の二年兵に頼まれて、
いわゆる曖昧屋の女に古びた着物を届けに行く。
外出許可日に、女の元に通ううち彼女への思いを募らせる。

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蘭陵王の恋 [books]

次は明治の恋。

蘭陵王の恋 新・御宿かわせみ4(平岩弓枝 文春文庫)

蘭陵王の恋 新・御宿かわせみ4 (文春文庫 ひ 1-238)

蘭陵王の恋 新・御宿かわせみ4 (文春文庫 ひ 1-238)

  • 作者: 平岩 弓枝
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/10/09
  • メディア: 文庫


馴染みのシリーズ。
『イギリスから来た娘』派手な人力車で診療所へいちゃもんをつけにくる親子。
もとは新潟の船問屋で、禁制品の売買で成り上がったものたちが、
麻太郎の知人のイギリス人女性を嫁にもらいたいという。
かわせみの常連客とも因縁があり、間もなく起きた殺人事件の容疑をかけられる。
麻太郎と友人の源太郎は、真相を暴こうと動き出す。

『麻太郎の友人』麻太郎のイギリス留学中の友人が東京にやってくる。
かわせみで、麻太郎の妹と出会って互いに惹かれ合う。

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茶碗継ぎの恋 [books]

古い着物の次は、茶碗。

茶碗継ぎの恋(鏑木連 ハルキ文庫)

茶碗継ぎの恋―編集者風見菜緒の推理 (ハルキ文庫)

茶碗継ぎの恋―編集者風見菜緒の推理 (ハルキ文庫)

  • 作者: 鏑木 蓮
  • 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
  • 発売日: 2017/03/01
  • メディア: 文庫


写真のように精巧な茶碗、チカツタケオさんの絵が描かれた表紙。
編集者風見菜緒の推理、と副題がある。
ブランクのある小説家の担当編集者が、新作を書いてもらうため、
手に入れることになった古い茶碗。それと一緒に残されていた書付の謎を解く。

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喋々喃々 [books]

桜開花が身近で宣言されるようになってきた。
同時多発的に、各種の花が咲いている。
そのうち蝶も飛ぶだろう。

喋々喃々(小川糸 ポプラ社)

喋々喃々

喋々喃々

  • 作者: 小川 糸
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2009/02/02
  • メディア: 単行本


男女がうちとけて小声で楽しげに語りあう様子、を意味するタイトル。
東京、谷中でアンティークきもの店を営む二十代の女性が主人公。
茶の世界で喋々の意味もある、ひめまつという屋号の店。
築六十年近い三軒長屋で、一人でゆるゆる、季節を楽しみつつ生活している。

のっけから、ストーブで七草粥を炊き、火鉢の傍で黒豆なぞ食べている。
近所のお洒落な老嬢が差し入れてくれる菓子を食べたり、
粋な老紳士と出掛けたり、別に暮らしている妹に栗ご飯を作ったり、
風情ある暮らしぶりがしっとりした雰囲気で好もしい。

そこへ訪れる、少し年上の男性客。

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風見大追跡 [books]

雨も雪も降らず、晴れの日が続いている。
ただし外は意外と強風で、体感的にはまだまだ寒い。
鯉のぼりなんかは、ちぎれんばかりに尻尾を振っているに違いない。
アメリカには、鯉はいないだろうけれど。

風見大追跡(シャーロット・マクラウド 片岡しのぶ訳 扶桑社ミステリー)

風見大追跡 (扶桑社ミステリー)

風見大追跡 (扶桑社ミステリー)

  • 作者: シャーロット・マクラウド
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 1991/07
  • メディア: 文庫


シャンディ教授シリーズのうち、なぜか二作品だけ扶桑社から出ている。
『フクロウが多すぎる』の前の、七巻目が本作。
フクロウで突然仲間に加わっていて謎だった、自然に詳しい富豪女性が登場。

学術教会に依頼され、今では貴重で高価な風見の写真を撮ってまわるヘレン。
ランプキントンという町の主幹産業である石鹸工場にも、風変わりな風見がある。
それを撮影したあとで、石鹸工場は火事になり、どさくさに紛れて風見も紛失。
その工場で働いていた男が容疑者とささやかれるが、
彼はシャンディと親しい新聞記者の兄で、濡れ衣を晴らしてほしいと頼まれる。

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雪沼とその周辺 [books]

なんとなく春を感じるタイトルと思ったのだが。

雪沼とその周辺(堀江敏幸 新潮社)

雪沼とその周辺

雪沼とその周辺

  • 作者: 堀江 敏幸
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2003/11
  • メディア: 単行本


雪沼という土地にまつわる人々が登場する連作短編。
なんとなく同じ人が登場していたりする程度で、繋がりは薄い。

『スタンス・ドット』
川端康成文学賞受賞作らしい。初出は「新潮」。
閉館するボウリング場に、若い男女がたまたまトイレを借りに来る。
これも縁と、老いたオーナーはワンゲームをプレゼントする。
その様子を見ながら、亡き妻とボウリング場を始めた頃を思い出す。

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