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花束に謎のリボン [books]

表紙の女性がひまわりを持っていたので、夏の話かと。

花束に謎のリボン(松尾由美 光文社文庫)

花束に謎のリボン (光文社文庫)

花束に謎のリボン (光文社文庫)

  • 作者: 松尾 由美
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2012/02/14
  • メディア: 文庫


初出は、「小説宝石」と「ジャーロ」の連作短編、七話。
都心の花屋で働く女性と、同棲している小説家の男性が主人公。
花屋に来た客について、それぞれの語りで話が展開されていく。

『カリフォルニア・ドリーミング』は、花束と不釣り合いなリボンを指定した客。
なぜその色を選んだのか、小説家の男があれこれ推理、妄想する。

『アマリリス』は、その歌を知っているかと聞きに来た小学生。
偶然、後日その子を見かけた男が声をかけ、真相を聞く。
『アンダーウォーター』は、八月の暑い中、水中花を探しに来た客。
二人でプールに遊びに行った際、底にうずくまっている女性を見かけて、
花屋の客と結び付けて推理する。

『フラワー・イン・ザ・サン』は、九月にひまわりを送りたいという美容師。
隠されたメッセージがあるのでは、といつもどおり言い始める男に、
そういう悪意めいた想像はもうやめたいと、女主人公がいう。
同感、と頷く。読むほうも飽きてきた。
それらしき男のあとをつけて見知らぬスナックに入り、話を盗み聞きするのも、
いい加減にしろよとしか思えなくなる。
『穂状花序』は十月、勤め先のいい男に、男がやっかむ。
『楽園の鳥』は十一月、インパクトのある奇妙な花を男の知人が注文する。
売れっ子女性作家に渡す花束だったと知り、今度は女が嫉妬する。

何やら、すれ違いでこじれていく二人。
『賢者の贈り物』の十二月には、偽名を使って花を注文した客が出てくる。
また不穏な想像をして雰囲気が悪くなる。
男は大きな賞の候補にあがるが、それも機に、別れを切り出す女。

本当は言いたいことも、遠慮して言えない、という葛藤が延々と続く物語。
一応最後はハッピーエンドらしいが、もうどうにでもなれと思う。
それぞれ、なんとなくそれらしき答え合わせが描かれているが、曖昧な終わり。
あえて正解を出さないことで、読者の想像に委ねる流れは嫌いではない。
一気に読むと飽きるが、雑誌連載なら、これもありなのかもしれない。

男女二人の恋愛小説とも読めるが、それにしては関係性が淡泊すぎる。
なんだかふわふわと掴みどころがない。
ウィキペディアから引用しました、などと注釈もあって、
パソコンでササっと調べて書いたのかと、変なところで興醒めしてしまった。
星2つ。

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