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ねことじいちゃん3 [books]

弱音?愚痴?を吐いていたら、友人知人変人恩人、総勢2名が本を送ってくれた。
ありがたや。
実はこの本、既にちらっと読んでいましたなんて、言わないでおこう。

ねことじいちゃん3(ねこまき KADOKAWA)

ねことじいちゃん3 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)

ねことじいちゃん3 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)

  • 作者: ねこまき(ミューズワーク)
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/02/23
  • メディア: 単行本


内容を知っていても、ゆっくり何度でも読めるというのはやはり贅沢。
ねこと老人が住むまちの、コミックエッセイシリーズ三作目。

冒頭の4コマで、タマがのっしのっしと座布団に向かってくる。
すぐ横にある達磨ストーブ。「ついとらせんがね」とじいちゃんが一言。
にやけてしまう。

春の章はカラーで、水彩画のようなタッチのやさしい色合いがほのぼのする。
タマを風呂に入れようと格闘したり、畑仕事を始めたり。じいちゃん元気。
夏の章では、近所の幼馴染のばあちゃんたちが喧嘩している。
昔は笑ってばかりいたと、縁側で饅頭か何かを食べる、じいちゃんたち。
いつのか忘れたけど、と菓子折りを出せる間柄。
診療所には若い先生がきて、女性たちにモテモテ。

秋の章では、診察を頑なに拒否する偏屈ばあちゃん。
亡くなった別のばあちゃんの飼い猫がボロボロの座布団を愛用している。
冬の章で肺炎になりかけたばあちゃんは、「もうすぐ死にますかのぉ」と聞く。
動物は好きだが、それを飼うと死ぬに死ねない。早く迎えが来てほしいという。
それを聞いた喧嘩友だちのばあちゃんが、何を言うかと乗り込んでくる。
ありし日の妻とパフェや大判焼きを分け合って食べたのを思い出すじいちゃん。
「あんたがおらんといっつも半分残ってまうね」

今回は、誰かを見送った人の心情を色濃く描いている。
野菜をお裾分けし合ったり、喧嘩をしてみたり、診療所に通ったり、
日々を緩やかに過ごしながら、自分の番をどこかで意識している。
いつかは必ず、しかも遠からずくる、最後のとき。
そういう、しんみりした心に、我関せずマイペースに寄り添うねこたち。
ねこの言いなりと苦笑しつつ、お茶をのむ、昔馴染みのじいちゃんばあちゃん。

かわいらしくて、苦しくなってくる。

状差しに入っているうちわ。診療所の靴箱の貼り紙。冷蔵庫のマヨネーズ。
猛犬注意の札の向こうのねこ。息子の手土産の大あんまき。玄関の黒電話。
そういう、細かい描写に目を凝らし、懐かしさでまた苦しくなる。

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