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建てて、いい? [books]

集合住宅の次は、一軒家。


建てて、いい?(中島たい子 講談社)

建てて、いい?

建てて、いい?

  • 作者: 中島 たい子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/04/06
  • メディア: 単行本


初出は「群像」。
三十代独身女性が、アパート階段から転げ落ち、心機一転を心に誓う。
従妹の運営する輸入品通販会社で働くが、センスが人と違う。
行動派の従妹の主導で、まずは恋人探しからとなるが、気乗りせず、
建築家と出会い、家を建てたいと思うように。

 どんな家に住んでいるかを、外見で判断するのは難しい。こうやって一人一人を見ると、髪型も、服の好みも、携帯電話の色も、みんな違う。それぞれが、これが一番良いと思っているのだから不思議だ。シンデレラ城みたいな家を建てた建築家も、そのデザインが最高だと思って作ったのだ。
(「建てて、いい?」より)


ゲイの可能性がある建築家と話をしながら、家の構想を練る。
独身女性が建てる、ということ自体に周囲は不安の声をあげるが、
自分の居場所を得るためと、計画を進めていく物語。
親が遊ばせていた辺鄙な場所の小さな土地を譲り受け、
風変わりだが贅沢な家が建つことに。

空想と現実の境を飛び越えて図面などの話をするあたりが面白い書き方。
わかりやすくはないが、夢中になっている雰囲気は伝わってくる。
従妹の言いなりではなく、自分で決めたことで自信もつく主人公。
人間ではなく物理的な空間で居場所を作るという考えには共感できないが、
満足を得る方法は人それぞれ。

ごく短い「彼の宅急便」も併録。
別れた男からの宅急便を待ってそわそわした休日を過ごす話。
どこを面白がるべきかさっぱりわからない。
星2つ。
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